訪問看護/訪問介護/施設運営/訪問診療のバックオフィス、起業支援を行っている、インキュベクスグループの上村です。
医療介護分野の経営者の役割の1つに事業責任者の育成があるように思います(たった今、YouTubeの撮影を終了いたしました)
事業責任者とは、訪問看護ステーション経営で言うところの看護師管理者やPT主任の上司と言う位置づけ。
介護施設経営ではサービス提供責任者や施設長を管理監督すると言う役割が事業責任者に与えられているわけです。
具体的な話をする前に、私が経営をスタートした20代の頃、僕に経営とはを教えてくれた経営者100名から200名のうち、存続する企業はわずか1%しか残っていませんが、ひょっとしたら、今回のテーマである事業責任者や人材育成がうまくいかなかったことが要因なのかもしれません。
ではお話を進めて参ります。
◆マネジメント職(事業責任者)は部下の育成、成長にコミットメントするべき立場である。
事業責任者の役割は何と言っても部下の成長にコミットメントする役割といえます。
目標値に向かって支配をする、権威で統制する、あるいは叱ると言う役割では無いのです。
この分野の経営経験者であればご承知の通り、人材採用が円滑に進むようであれば、事業成長自体は困難ではないからです。
◆ マネジメント職(事業責任者)は言われてから動く、考えると言うスタンスでは務まらないでしょう。
マネジメント職に求めるのは、事業の計画に必要な要素を掌握し、要素毎の進捗をつぶさに確認できる習慣です。常日頃より問題意識を持ち、関係者との交流を心がける必要があります。
そして、その上でマネージメント職に求められるのは、日々日々発生する様々なissueに対峙する姿勢であって、単純なトラブルシュートを求めているわけでは無いのです。
◆マネージメント職とは事業計画を徹底的にすり合わせる必要があります。
マネジメント職が自由自在な動きをするためには、事業計画を理解し、自分の言葉で関係者に根拠も含めて伝えられる必要があります。
そして、その上で関係者と議論をする習慣がなくてはなりません。
ここで言う議論とは交流を通じて方針・方向を一致させるためのものであり、どちらか一方が勝ち、どちらか一方が負けると言う類いのものではありません。
そもそもマネジメント職と現場スタッフのゴールセットは一致していますので、基本的には理解しあえる間柄なのです。
◆経営者は事業責任者に対しては少なくとも3年5年の計画を伝えるべきだある。
経営者は事業責任者に対して会社の向かうべき方向を具体的に示すわけですが、事業の成長に伴いどのような人員が増えるのか?その時の営業利益額はどれぐらいまでに成長しているのか?
これらを合意する必要があります。
いや、すり合わせという言葉が適切かもしれません。
◆どこまでも具体的なゴールセットを明らかにすると言うことが、経営者の役割として1番の難関なのかもしれません。
経営計画は具体性を持って事業の成長と会社基盤の強化を経営者自身の言葉で伝えられなければいけません。
「儲かったら○○をやりたい!」と言った類の交流をマネジメント職と交わしている限りは、人材育成は遥か彼方ですし、、。
「誰が何と言おうと俺はやり遂げる」的な発言は全く持って論外です。
そもそも医療介護分野の経営者にとっては、今現在の利用者の純増から考え向こう3年後5年後の事業成長を明らかにする事はさほど難しくないように思いますがいかがでしょうか?